北朝鮮の最先端技術に関しては、情報不足の面がある。メディアの偏見が強い日本からみると、軍事的には強力な部分があっても国民は食料不足に悩まされ、日常生活面での最先端テクノロジーは不十分との先入観がある。しかし、北朝鮮はIT技術の育成を熱心に進めてきた。故金正日総書記は、中国を訪問した際には必ずコンピューターやハイテク産業を視察している。先端技術で、経済回復をはかろうとする狙いがある。
第17回国際商品展覧会で人気を集めた商品の一つがタブレット端末
「サムジヨン(三池淵)」だ。北朝鮮には3種類のタブレット端末
「アリラン」、「サムジヨン」「アチム(朝)」がある。2012年に発売され平壌市内の販売店では外国人でも200ドル前後で購入できる。
前回同様、今回も人気商品になっている「サムジヨン」を出品した、新興ITサービスセンターのアン・グァンリョン総合部員(40歳)に話を聞いた。
Q:「サムジヨン」の人気は?
A:人気は高いです。いま、わが国では各種のタブレットPCが製作、販売されています。前回の展覧会にもいろんな種類のタブレットPCを出品しました。「サムジヨン」は最も人気の高い製品でした。多くの使用者は「サムジヨン」の性能、品質を高く評価してくれています。「アリラン」などは「サムジヨン」に比べると人気は落ちます。
Q:「サムジヨン」の販売状況は?
A:今回出品したタブレットは平壌市内でも販売している製品です。
学校の友達、職場の同僚から「サムジヨン」の評判を聞き、会場を訪れた客が多いです。最初の日にも100台が完売になりました。
Q:新製品の開発も計画しているのか?
A:弊社では「サムジヨン」の性能向上に力を注いでいます。
その中で新製品の開発も進めています。いま販売中のタブレットの生産を維持しながら、より発展した製品の開発、生産を目指しています。
目標は、国際的な市場でも競争力をもつ製品の開発、生産です。
Q:新製品の出品はいつごろになる?
A:いま、開発の技術的な問題は解決しています。1〜2カ月後には(新製品の販売)できると思います。
(アジア・ウオッチ・ネットワーク 北朝鮮取材班 )